セラミス栽培と一口に言ってもやり方は様々。今回は自宅の家庭菜園でセラミスを使い上手に野菜類を育てたいという人向けに私が考えた栽培手法をお伝えしていこうと思います。セラミスを信じろ!
必要物の確認
それでは栽培に必要なものを一通りまとめてみましょう。
● セラミスグラニュー
● 栽培用プランター(底面給水タイプ)
● ケイ酸カルシウム水和物(土壌改良剤)
● 肥料(微粉ハイポネックスorハイポニカ液体肥料)
● 根腐れ防止剤(ゼオライト)
● セラミスインジケータ(もしくはサスティー)
● 霧吹き
● 水漏れ防止テープ
● ピンセット
● スコップ
● ジョウロ
● 収穫鋏
とりあえず、このくらい揃えられれば十分だと思います。
重要!プランター選び
栽培用のプランターは早い話自分が栽培したい作物に応じて様々使いわければ良いと思っています。ですがどうせならセラミスの吸水力を存分に発揮して水やりの手間を省いたり、水のあげすぎによる根腐れを予防できれば尚良いはず。
ここで私がお勧めしたいのが「底面給水型」のプランターです。セラミス栽培は底穴のない容器でも栽培ができますが、水量を間違えると吸水力を超過した分が底に溜まってしまい根腐れの原因となります。ですので余分な水量が抜けていくように底穴のあるプランターを選びましょう。
こう考えた時、もう一つ課題が残ります。それは、セラミス栽培が基本的に肥培管理を液肥で行うために、底穴から抜けた液肥入りの水を捨てることになってしまいます。そこで、底面給水型のプランターなら余分な水を底面で受け、セラミス自体の吸水性によって吸い上げてもらうという寸法です。
因みに液肥でなく通常の肥料を使うという手段もありますが、私はセラミスの高い保水力が裏目に出て固形肥料の溶脱がされにくくかつ効果にムラが出てしまうと考えて採用しませんでした。
ケイ酸カルシウム水和物とは?
セラミスはどちらかというと「礫」と言える粒度で、植物体を支える力に乏しいです。また、粒度が大きいために極小種子を撒いたりする時に深部に落下し発芽不良を起こしかねないという欠点もあります。こうしたデメリットをケイ酸カルシウム水和物(以下、ケイカル)という土壌改良資材を使って補います。
ケイカルの良い点は上記欠点を補強するだけでなく、植物の根張りを良くする効果を持ちます。セラミス栽培においては根域の広い植物が給水層まで根を伸ばしてくることもあり、ある種水耕栽培に似たような栽培環境が繰り広げられたりします。
カリウムを重点的に施すだけでなく、こうした資材も活用することでより良好な栽培を可能にできると考えています。ただこの資材、少量売りしていない(20kg)のでなければまあなくても大丈夫だと思います笑
液肥運用で楽々肥培管理
セラミス&底面給水プランターの組み合わせは、液肥を使った水やりを兼ねた肥培管理が非常に効果的であると考えています。給水層に液肥入りの水を十分に貯めておけば液肥の肥効の短さをカバーできますし、プランター全体に液体として行き渡るために均一な肥効が期待できます。(多分)
また、セラミスはオーブンで殺菌処理ができるため固形肥料がそのまま土中に残ることを極力避けたいという意図もあります。
セラミス栽培を実践する際は是非、液肥を使ってみることをお勧めします。因みに私は微粉ハイポネックスという肥料をずっと使ってきましたが特に栄養不足と認められる諸症状が出た作物はありませんでした。最近になりハイポニカ液体肥料を比較材料として使い始めたのでまた記録していきたいと思います。
ゼオライトで根腐れ予防
如何に底面給水のプランターを使うとはいえ、根腐れを起こす可能性は0とは言えません。そこで根腐れ防止剤(ゼオライト)を保険的に鉢底にセラミスを敷いておくことで水の浄化作用を期待できます。値段も高くありませんので、土量のかさ増しにも使えます。
セラミスインジケータはビギナーの強い味方
セラミスインジケータはセラミスの水分管理に便利なアイテム。植物の管理で最も失敗の原因となっている水の管理において、水やり時期を色が変わって表示します。
純正のセラミスインジケータは少しお高いので、特にこだわりがないのであればサスティという別商品でも良いと思います。
セラミス栽培に慣れてきたらそこまで必要なものではないかなという印象です。
意外と重要な霧吹き
セラミスを使って作物の播種を行った時に、ジョウロなどで直接水やりをするとセラミスと種子が動いてしまうことがあるので、播種から発芽までは給水層へ水を足しつつ上部から霧吹きで湿潤環境を保つ必要があります。
小さい種だと結構重要なので横向きや逆さでも使える高性能な霧吹きを1つ持っておくと安心です。農薬散布に使う場合は必ず複数用意しましょう。
何に使う?水漏れ防止テープ
プランターには通気性を確保するためのサイドスリット(隙間)が空けられている場合があります。セラミスはプランターに満たしても高い孔隙率を維持(要は隙間が多い)するのでその必要性がありません。
特に室内家庭菜園をする場合にはそこから水が漏れてしまうのも困りますので水漏れ防止テープで塞ぐという寸法です。元来マグカップなどの全く隙間のない容器でも栽培が可能な培土ですので問題ないと考えています。
ジョウロはサイズをよく考えて
底面給水型のプランターは給水層に直接注ぐための穴が空いていますのでとても便利。ここでひとつ気をつけておきたいのがジョウロのサイズです。20代男性が難なく取り扱えるのが4L程度の容量までで、6Lになるとかなり重く水やり時に負担が大きい上安定しないのでお勧めできません。
個人的には2Lのものと4Lのものを使い分けるのが良いかと思います。液肥施用を水やりと兼ねる以上ここの選び方はくれぐれも慎重に。因みに先端の「ジョロぐち」は外して使うかないものを選ばないと微粉ハイポネックスの場合一部難容性の成分によって目詰まりを起こしてしまうので要注意です。
ピンセット・スコップ・収穫鋏
これらは家庭菜園を始める上での必需品。何かしら一つずつは用意しておくべきでしょう。参考までに私が愛用しているアイテムを載させていただいています。ダリヤの収穫鋏は切れ味抜群ですので収穫以外にも使えて超便利です。ピンセットはある程度品質の良いものを買っておくと扱い易いと思います。
さて、こんなところである程度道具は取り揃えられると思います。次回はセラミス栽培を始めるための準備作業をご紹介していこうと思います。
ありがとうございました。
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